APTのプレートソルビング時間とFlataideの対数現像
Astrophotography Tool(APT)のプレートソルビングで、ASI 294MCの露出時間が0.5秒(Gain120)でもいけそうだと書きましたが、昨日確認してみました。
APTで0.5秒でプレートソルビングができるか
画面上はすぐに終了しますので、問題なくできているように思いました。ライブビュー画面にも、ヒストグラムを絞っていますので、全体は暗いのですが星は見えます。しかし、ポイントクラフトで鏡筒を移動させた直後に、一発でソルビングが完了しているのを見て、疑問を持ちました。今日画像処理してみると、三つの天体のうち、一つが中心がずれていました。
(M9、2019/5/18、横浜市神奈川区、Borg 71FL+マルチフラットナー1.08×DG、フィルター : IDAS LPS-D1、カメラ : ZWO ASI 294MC
Pro(0度)、Gain : 120、90秒×36=54分、赤道儀 : EQM-35
Pro(ASCOM+EQMOD)、ディザリング : なし、オートガイダー : QHY CCD QHY5L-IIM+ミニ・ガイドスコープセット)
ワンショットカラーCMOSカメラによる、露光時間の短い画像を使ったプレートソルビングは、信用できない場合があるということかもしれません。今後は、少しずつ時間を長くして、最適な最小時間を探ってみたいと思います。
Flataideの対数現像
Flataideはデジタル現像に加えて、強力な対数現像のアルゴリズムを取り入れているようです。過去に撮影した画像を使って試してみました。今年2月にオリンパスで取ったオリオン大星雲を処理してみます。まず、コンポジットしたFITSファイルを読み込ませます。
シェーディング生成画面で、長編分割数を多めにし(32)、輝度強調表示をチェックします。
次に中央部のあかるい部分を左クリックして、シェーディングの対象から外します。
これでフラット補正を実行した後、最終画像のタブで、プロセスメニューのレベル補正か、レベル補正のアイコンを押して、対数現像をチェックします。ハイライトの赤い部分がほとんどなくなるようにして、OKを押します。
こうしてできたFITSファイルを、ステライメージ8(SI8)で処理します。上の画像は、1月の撮影時点でSI8のデジタル現像を使ったもの、下がFlataideの対数現像を使ったものです。
(オリオン大星雲、2019/1/22、横浜市神奈川区、Borg 71FL+マルチフラットナー1.08×DG、フィルター : IDAS LPS-D1、オリンパス OM-D E-M5 Mark II、ディザリングなし、90秒×40=60分、赤道儀 : iOptron SkyGuider Pro、オートガイダー : QHY CCD QHY5L-IIM+ミニ・ガイドスコープセット、半分程度にクロップ)
デジタル現像か対数現像かだけの違いではなく、Flataideによるフラット画像の効果も大きいでしょうし、SI8の処理も前とは多少違っていますので、単純には言えませんが、Flataideと対数現像は、星雲の画像処理には効果絶大なような気がします。
これから
昨日は一回だけハンチングがありましたが、自動的に回復しました。対象を変えるたびに、簡単に方位のドリフトアライメントをしたせいだと思います。露出時間を180秒から90秒にしたこともあり、捨てる画像も90秒分だけで済みました。
EQM35 Proは、これで何とか使いこなせそうです。ASI 294 MCはこれから露出時間を変えて試してみますが、短い時間でも十分に写りますので、もっと多くの光害をカットするフィルターに代えても大丈夫だということが分かりました。AstroBackyardのTrevorさんはAstro Duoを勧めていますが高すぎます。とりあえずはサイトロンQuad BPを購入しようと思います。
※追記(2019/8/29)
PixInsightを使うようになり、FlatAide Proは使わなくなりました。
※追記(2019/8/29)
PixInsightを使うようになり、FlatAide Proは使わなくなりました。
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