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5月, 2021の投稿を表示しています

ハッブル望遠鏡画像の処理

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このところ PixInsight の LRGB とナローバンドの処理について、 YouTube ビデオを見て学習中です。その中にハッブル宇宙望遠鏡で撮影した画像処理を紹介しているものがありました。 astrojourneyuk というイギリス・バーミンガムで自宅の庭から撮影している人のサイトです。M51の画像処理について説明していました。 画像のダウンロード 次の Hubble Legacy Archive の Enter Site here ボタンを押し、 M51 を検索し、 4 種類のファイルをダウンロードします。 4 つのファイルは、中央の波長(nm)で次のように別れており、それぞれ LRGB に割り当てます。バンド幅は調べたのですがわかりませんでした。なお画像サイズが大きく、下のそれぞれの画像は 1/18 縮小です。          1 : 814 ( L )、 2:658 ( R )、 3:555 ( G )、 4:435 ( B ) RGB 結合は LinearFit してから astrojourneyuk さんのビデオは簡易版のようで、リニア状態でいきなり LRGB 結合をしていました。しかし、これまでに学んだことを活かすためにも、多少本格的に処理してみることにしました。ただ、背景を均一にする DBE も、ノイズ処理の MureDenoise も、大気のゆらぎを修正する Deconvolution も必要ないので、処理は非常に楽です。まずは、いきなり RGB 結合してみました。 上の左の画像がいきなり結合したもので、色のバランスが崩れています。これはカラーキャリブレーションすれば修正できますが、この方法はノイズが増えるという、別のビデオを見ましたので、 RGB を LinearFit で背景のレベルを整えることにしました。そうすると真ん中の画像のように、バランスが取れたものになります。それにさらにカラーキャリブレーションを施したものが、一番右の画像です。 この画像をストレッチするときに、いつもの通り HistgramTransformation ( HT )と ArchsinhStret

レーザー光の傾き補正失敗とε-130Dのコリメーション調整

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ネジ頭が埋め込まれている ZWO のチルターが届いたので、レーザーポインターで傾きを補正したのですが、実際の画像はかなり傾いていました。 ピントを外した星像が、完全な同心円になっていないことに気づき、 ε-130Dの コリメーション調整をしてみました。 ZWO のチルターとレーザーポインターによる傾き補正 AliExpress に注文したものが届きました。これですと、夜でも六角レンチを使った調整が楽にできそうです。 これで事前に傾き補正を行いました。レーザーコリメーターは出力が小さいので見にくく、結局最初のレーザーポインターを使いました。押入れの天袋にポインターを差し込むだけの簡単な方法ですが、結構うまくいくようです。 撮影した映像は傾いていた しかし 5 月 3 日に撮影した M5 を ASTAP で調べると、画像が傾いていることを示しています。 ASTAP の画像は上下反転していますので、この場合はセンサーの下側に当たるチルターの隙間を縮めなければなりませんが、調整がうまく行っているはずだという思い込みからそのまま撮影を続けました。次は R 画像( 54 分)です。 PixInsight で FWHM を測定すると、次のように下側の FWHM が大きくなっており、上の ASTAP の測定結果と一致しています。傾き補正がうまく行かなかったことが分かります。 レーザーポインターによる傾き補正をやり直してみました。そこで気づいたのが、どうもフィルターを付けたまま補正していたのではということです。最初がフィルターを付けた状態、次がフィルターを外した状態ですが、反射光の形が違います。フィルターを付けた状態ではセンサーの反射光がどれかよく分かりませんでしたので、一番下のもので調整しました。 フィルターのないものでは、よっちゃんさんのビデオで学んだ方法で、センサーの反射光を特定できました。この状態で調整したチルターで、今度チェックしてみたいと思います。 傾いていても星像は丸くなる 上の画像の eccentricity を調べると、ほぼ完全に丸くなっていました。平均偏心度は、 0