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トールの兜星雲NGC2359の再処理

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最近はやることがないので、 2022 年 1 月に処理したトールの兜星雲を再処理してみました。横浜のベランダから撮影したもので、次の機材を使っていました。 ・タカハシ e-130D + ZWO ASI 183MM            Ha: 144 分、 R: 70 分、 G: 58 分、 B: 22 分 ・ Askar FRA400 + ZWO ASI 533MC: 210 分 処理手順 2022 年には 183MM の画像をレファレンスとして、レジストレーションしていましたが、それだと 533MC の背景がブロック状になっていたことが分かりました。そのため、今回は 533MC の画像をレジストレーションのレファレンスとするように変更しました。その後の処理手順は、次のようにしました。 ・クロップ → DBE で背景の均一化 ・ BlurXTerminator でデコンボリューシション ・ Ha を B にブレンド(それほど大きな効果はない)            この方法は Paulyman Astro さんの方法を参考にしました                     https://www.youtube.com/watch?v=7zedfLsxR4g&t=667s ・183MMの RGB を合成し、 PixelMath で 533MCのRGB とブレンド ・ SPCC でカラーキャリブレーション ・ StarXTerminator で星雲と星の分離 ・星雲・星・ L画像 ( Ha )をそれぞれ GHS でストレッチ ・それぞれを NoiseXTterminator でノイズ処理 ・星雲は Curves で、 Lum は LHE で強調処理して LRGB 合成し、星を追加 前回との比較 2022 年は、 BlurXTerminator や StarXTerminator は使っていませんし、ストレッチは Arcsinh を使っていました。次は、その時の画像です。星がうるさく、星雲は色が強調されているものの、その構造はぼんやりしています。 今回の処理では、 BlurXTerminator と GHS ストレッチの相乗効果で、星の肥大と飽和が抑えられているのではないかと思います。星雲についても、この二つの処理によって微

遮光フードで星が歪む

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これまで、黒い画用紙を丸めて遮光フードにしていたのですが、鏡筒にしっかり収まらずグラグラしていましたので、すこししっかりしたものを作ってみることにしました。素材は、次の 10mm 厚のスポンジゴムです。 これを丸めて適当にハサミで切り、テープで留め、中に植毛紙を貼り、外側を画用紙で補強しただけのいい加減なものですが、1時間ほどで出来上がります。ガイド鏡と主鏡用に 2 種類作りました。 ガイダーの遮光フードには、絶大な効果があることは以前から気づいていました。これを付けないと、ガイドが大きく乱れます。どちらも、鏡筒にしっかりと収まって動きませんので、これまでのボール紙だけのフードと比べると、かなり使用感が向上しましたが、植毛紙を貼った効果については、実感できるほどではありません。 遮光フードを延長するも・・・ スポンジゴムが余ったので、延長フードを作ってみました。見栄えは良くないものの、しっかりと収まって、調子が良さそうでした。 これだけ長くても、センサーが1インチですので、周辺がけられることもなく、風がなければ問題なさそうでした。しかし、これで撮影した星がおにぎりになっていました。 最初の、延長していないフードだけを付けて撮影した星像と比べると、その差は明らかです。 当初のフードの重さが 111g 、延長フードが 134g で、両方だと 245g になります。この程度で、対物レンズが歪むのですね。ということで、延長フードはお役御免となりました。 これから 上の写真は、やまねこ座 PK 164+31.1 ( 惑星状 星雲)の一部です。まだ 4 時間程度ですが、 Askar Colour Magic D1, D2 フィルターで撮影し、 D1 ( Ha + OIII )の RGB と D2 ( SII+OIII )の RGB から、 SHO 画像にしてみた全体像です。 最低でも全体で 16 時間程度を目標にしていますので、まだなんだか分からない画像なのは仕方ないにしても、対象が小さ過ぎます。この時期に公園から見える空は、次のようで、星雲がほとんどなく、星団か銀河しかありません。 この時期は、 400mm の鏡筒では限界があるということですね。そこで、焦点距離の長くて、使用可能な鏡筒を検討してみました。使用可能な条件は、 AM5 赤道儀に載ること、現状

ポータブル電源はアンカーからジャクリへ

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最近は、雲が多かったり、風が強かったり、撮影できる星雲がほとんどなかったりと、低調な撮影状況が続いています。その中でも、 Anker 521 のトラブルには悩まされました。 撮影の途中で、 AC 電源が突然切れるのです。全く問題ない日もあれば、 2 時間程度で 2 回も起きるときがありました。パソコンの電源が落ちる最大の問題は、カメラの冷却が突然切れて急速に昇温し、結露の恐れがあることです。すぐに PC を再起動して、冷却したいところですが、ここでも問題が発生。なぜか、タブレットから TeamViewer で PC に接続できなくなったのです。後でわかったのですが、 PC 側の TeamViewer の IP アドレスが変わってしまっていました。 公園まで WiFi を飛ばす PC の電源が突然落ちると、固定されていた TeamViewer の IP アドレスが変わるようです。これではその場でタブレットから接続できません。そのため、なんとか公園の撮影場所まで自宅の WiFi を飛ばして、 Chrome デスクトップで接続できるようにしました。撮影場所までおよそ 40m なので、中継機を使えばつながるだろうと思い、次の TP-Link WIFI 無線 LAN 中継機( Amazon で 2,000円 )を公園側の窓に設置しました。撮影場所での電波強度は低いものの、なんとか接続できています。 Anker 521 は再度調査してもらうも・・・ Anker 521 は、再度メーカーに返送して調査してもらったものの、現象は再現しませんでした。何度かメールでやり取りして、テストを繰り返してもらったのですが、だめでした。仕様では、 AC 電源のスイッチを切るのは、残量は極めて少なくなった場合だけだとのことです。仕方なく返却してもらいました。 ファームウェアは一応最新のものに更新しているとのことで、もしかしたらと期待して、 4 月 10 日に撮影してみました。その結果、同じように 2 回ダウンし、この時点であきらめることにしました。 Jackery 240 を購入 実は、最初に使っていた FlashFish のバッテリー( 45000mAh/166Wh )を当面使おうと考えていたところ、突然残量が 0 になって回復せず、廃棄することにしました。ずいぶんと調べ