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4月, 2022の投稿を表示しています

「円形の星像を求めて」

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1年ほど悩んでいた「星が丸くならない」問題について、いろいろと調べているうちに、 Sky & Telescope 誌 2019 年 6 月号に、ロン・ブリーチャー( Ron Brecher )氏が投稿した "The Quest for Round Stars" が大変分かりやすいことに気付きました。そこで、今年4月に著者および Sky & Telescope 誌に、翻訳とインターネット掲載の許可をもらい、このほど作業が完了しました。 https://1drv.ms/u/s!AquSrVQJ_50_2C7PmQRpij-KT1YQ?e=cBKLKh これから DSO の 長時間露光を始めようとする人の簡単なガイドにもなっていると思います。ただ天体写真の素人ですので、訳語もこなれていないと思います。理解し難いところがあれば、全て訳者の責任です。 なお、私が経験したタカハシ e-130D の星像の問題は、バックフォーカスに起因するものでした。フィルターだけでなく CMOS カメラのセンサー保護ガラスも考慮に入れ、 1.6mm ほど長くしなければならなかったのです。バックフォーカスについての記載は、この記事にはありませんでした。しかしこれらを差し引いても、星像の問題を俯瞰して整理するのに、有益な記事になっていると思います。

スマホでミニPCを操作して撮影

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昨晩は、ミニ PC で撮影の練習をしました。モニターは Windows タブレットではなくスマホを使ってみました。 ミニ PC は、次のように三脚のストーンバッグに押し込んでいます(次の画像下にある、赤丸の電源ボタンが付いた黒いボックスです) 。見栄えは良くないですが、袋に入れるよりは換気がうまくできるのではないかと思います。 ノートパソコンを出して、電源とUSB ケーブルを接続する手間がないだけ、ずいぶんと楽になります。 ZWO ASIAIR が人気があるのが分かります。 ミニキーボードは 1,000 円の無線タイプに Apple キーボードから、ミニキーボードに変更しました。撮影全体で2回しか使わなかったため、これが正解でした。使わないときはポケットに入れておけます。 極軸合わせからフラット撮影まで スマホの良いところは、もちろん軽いことだけでなく、ズームインができることです。 Windows タブレットはこれができないため、老眼には見えにくく、タップが正確にできません。 しかし、スマホにも欠点がありますが、これは後で触れます。 次は、すべてスマホのスクリーンショットです。 ・ GSServer の起動 Green Swamp Server は、 ASCOM ドライバーを SkyWatcher 赤道儀に特化させ、インターフェースを改善させたものと考えて良いと思います。鏡筒の方向がリアルタイムで分かるのが秀逸です。 ・ PHD2 の起動 プロファイルは元のノートパソコンで書き出し、このPCで読み出したものがそのまま使えます。ただし、ダークライブラリを再構築していることは、前回の投稿で書いたとおりです。 ・ N.I.N.A. によるカメラの接続と冷却 通常は、開始用のシーケンスを使って、全てのデバイスの接続と、カメラの冷却、極軸合わせのためのズレの計測まで、自動的に行うようにしています。 ・オートフォーカス実行 通常は、撮影画像を見ながらフォーカサーを手動で適当に合わせるだけですが(プレートソルブができる程度で良い)、テストのため実行しています。

撮影用ノートPCをミニPCに交換

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現況の撮影用機材は次のノート PC でした。ベランダでの撮影ではそれほど面倒ではないのですが、 USB ケーブルなどの接続も必要ですし、撮影が始まれば翌日まで触れることがありませんので、これをベランダに出しっぱなしにする必要がありません。そこで、これを取り替えることにしました。 スティック PC かミニ PC か スティック PC の方が鏡筒に取り付けることができ、いっそう簡便になるのですが、問題は CPU の遅さです。メモリ 8GB 、 SSD256GB のスティック PC でも、 CPU は J4125 が一般的です。これは、現在所有している非常に遅い CHUWI の Windows タブレット( CPU は N4100 )とそれほど変わりません。 そこで、 N4100 よりだいぶ速いはずの N5095 を採用した、 Beelin U59 を購入しました。 Amazon ではさまざまな価格がありましたが、一番安い 27,000 円のものを見つけました。 また、Chrome リモートアクセスを使って操作するため、 HDMI ポートに挿すダミーのエミュレーターも 688 円で購入しました。 データの移行 撮影用ソフトのさまざまな設定データも移行できるようにしました。 PHD2 、 N.I.N.A. 、ステラリウムです。 (1) PHD2 プロファイルは、「プロファイル管理」で一つずつ「書き出し」、新しい PHD2 で「取り込み」していくしかなさそうです。 ダークファイルは、 C:\Users\[user-name]\AppData\Local\phd2\ にあるフォルダーを移しましたが、これで本当に使えるかどうかは未検証です。 (2) N.I.N.A. プロファイルには多くの情報がありますので、これをまず移行しなければなりません。 C:\Users\[user-name]\AppData\Local\NINA に、 Profiles と Profiles_old がありましたので、念のため両方ともコピーしました。 もちろん、前回の投稿で取り上げたキャッシュ画像( FramingAssistantCa

N.I.N.Aのフレーミング時間を大幅短縮 - 全天画像のキャッシュ化

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N.I.N.A.で 対象のフレーミングをするとき、「 NASA スカイサーベイ」全天画像から対象付近の画像をダウンロードするのに、WiFiだと数分掛かる場合がありました。 事前に全天画像をダウンロードしておき、オフラインで表示できれば高速になるはずですが、データ量が膨大でダウンロードは無理かと思っていました。 しかし、よく見ている Chad さんのホームページ、 Patriot Astrophotographyの最新投稿 に、この方法が紹介されていました。次の左下の You Tube です。 https://www.youtube.com/channel/UCIO75nur46grKtGBcP_7_Fg ここで紹介されているのは、 N.I.N.A. の創始者 Stefan Berg さんが作ったブラグイン、 Framing Cache Generator です。 これをインストールして N.I.N.A. を再起動し、次の画面で HIPS 2 FITS スカイサーベイのサーバーからダウンロードを始めます。 ダウンロード時間に注意 上の画面の Estimated finish time: 01:41 を、最初は 1 時間 41 分で終了するものと思っていました。しかし、これは時刻のことでした。朝の 10 時頃に始めたので、翌日朝 1:41 に終了とのことでした。実際は、翌日の午後5時頃にようやく終わりました。なんと 31 時間です! ダウンロードしたのは、大小の jpeg ファイル 7,000 個程度で 1.7GB です。 FITS ファイルを jpeg に変換するのに時間が掛かるのでしょうか。デスクトップとノート PC で同時にダウンロードを始めましたが、ほぼ同じ時間でした。 全天画像のオフライン表示方法 N.I.N.A. のフレーミングタブで、「画像ソース」を次のように「オフラインスカイマップ( Offline Sky Map )」にします。しかしこれだけでは、画像は表示されず、天体名とその範囲しか表示されません。 そこで次のように、 画面の一番右上のアイコンをクリックすると、目標の画像がすぐに表示されるように