N.I.N.Aのフレーミング時間を大幅短縮 - 全天画像のキャッシュ化

N.I.N.A.で対象のフレーミングをするとき、「NASAスカイサーベイ」全天画像から対象付近の画像をダウンロードするのに、WiFiだと数分掛かる場合がありました。

事前に全天画像をダウンロードしておき、オフラインで表示できれば高速になるはずですが、データ量が膨大でダウンロードは無理かと思っていました。

しかし、よく見ているChadさんのホームページ、Patriot Astrophotographyの最新投稿に、この方法が紹介されていました。次の左下のYou Tubeです。

https://www.youtube.com/channel/UCIO75nur46grKtGBcP_7_Fg

ここで紹介されているのは、N.I.N.A.の創始者Stefan Bergさんが作ったブラグイン、Framing Cache Generatorです。


これをインストールしてN.I.N.A.を再起動し、次の画面でHIPS 2 FITSスカイサーベイのサーバーからダウンロードを始めます。


ダウンロード時間に注意

上の画面のEstimated finish time: 01:41を、最初は1時間41分で終了するものと思っていました。しかし、これは時刻のことでした。朝の10時頃に始めたので、翌日朝1:41に終了とのことでした。実際は、翌日の午後5時頃にようやく終わりました。なんと31時間です!

ダウンロードしたのは、大小のjpegファイル7,000個程度で1.7GBです。FITSファイルをjpegに変換するのに時間が掛かるのでしょうか。デスクトップとノートPCで同時にダウンロードを始めましたが、ほぼ同じ時間でした。

全天画像のオフライン表示方法

N.I.N.A.のフレーミングタブで、「画像ソース」を次のように「オフラインスカイマップ(Offline Sky Map)」にします。しかしこれだけでは、画像は表示されず、天体名とその範囲しか表示されません。


そこで次のように、画面の一番右上のアイコンをクリックすると、目標の画像がすぐに表示されるようになります。


ズームアウトすると、次のように全天の画像が読み込まれていることが分かります。


N.I.N.A.のフレーミングキャッシュが格納されるのは、次のフォルダーです。
        C:\Users\
[ユーザー名]\AppData\Local\NINA\FramingAssistantCache

ダウンロードする前に、これまでキャッシュされたファイルは削除しておくと良いでしょう。そうしないと同じ対象に複数の画像が読み込まれ、見にくくなってしまいます。

これから

ますますN.I.N.A.が使いやすくなりました。撮影の簡便さを考え、ノートパソコンからZWO ASIAIR Plusなどへの移行も考えましたが、やはりN.I.N.A.に代わるものでははありません。スティックPCかミニPCを導入し、最初の極軸合わせと回転角度の調整時だけ、タブレットとキーボードを用意するようにしようと考えています。

※追記(2022/4/5)

なんと今日試すと、このプラグインは廃止されていました。N.I.N.A.がアップデートされ、プラグインが無くても標準で画像が表示されるようになったのです!そのうえN.I.N.A.のホームページにキャッシュ画像がアップロードされていました。ダウンロードの苦労は何だったのか!サーバーに一斉にアクセスしたために時間がかかったようでした。

https://nighttime-imaging.eu/download/

なお、キャッシュのフォルダーの場所はオプションタブで設定できますので、変更しておいた方が良いかもしれません。

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