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9月, 2019の投稿を表示しています

APTでQHY5L-IIMを電子ファインダーとして使う

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前回のブログに書いたように、 ASCOM から WiFi で SynScan の赤道儀を完全にコントロールすることには失敗しました。その代わり、オートガイダーの QHY5L-IIM を Astro Photgrahy Tool ( APT )で電子ファインダーとして使い、ドットファインダーと光学ファインダーを取り外すことには成功しました。これで鏡筒がやや軽くなり、セッティングはだいぶ楽になります。 QHY5L-IIM のドライバー 通常のドライバーではなく、次のものが必要なことは前のブログに書いたとおりです。 ・ QHYCCDASCOM-Capture-StarSenseSci-V0.1.51.21.exe APT は複数起動できますので、最初に ZWO ASI 294 MC Pro を接続しておき、冷却しておきます。次にもう一つ APT を起動し、 ASCOM Camera を選択します。 ASCOM Camera Chooser で、「 QHYCCD-Cameras-Capture 」を選択します。その上の通常のドライバーである「 CMOS QHY5 Camera 」ではうまくいきません(このやり方は海外のサイトに書いてありました)。 明るい星の導入 QHY5L-IIM をライブビューで確認してみます。ゲインは 10 以下が良いということですので 9 に、露光時間は 1 秒にしています。ヒストグラムを出しておき、 Auto-Str R をチェックしておきます。薄雲が流れていますが星はしっかり見えます。 ステラリウムで調べて、一番明るい星を APT のポイントクラフトで指定します。この場合は、フォーマルハウトにしています。 撮影が始まり、プレートソルビングをして再度導入し直して補正してくれます。 CCD カメラは、プレートソルビングにほとんど時間が掛からず、導入から補正まで 1 分も掛かりません。 導入と補正が終わると、フォーマルハウトが次のように中央に来ます。ここでファインダーとしての QHY5L-IIM の役割は終わりで、次は PHD2 に引き渡します。 主鏡の Borg 71FL のライブビューで確認します。フ

ASCOMでSynScan

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AZ-GTi はまだ赤道儀化できていませんが(ウェッジが届いていないので)、経緯台で試行しているうちにいろいろと学ぶことがありました。 SynScan が ASCOM で動くことです。 EQM-35 Pro 用に SynScan WiFi を買っていましたが、① ベランダからの撮影では 1 ~ 3 スターアラインメントはほとんど使えない、② ハンドセットを無線化しただけで使いづらい、③ パソコンでインターネットが使えなくなる、ということから使っていませんでした。 AZ-GTi をパソコンから動作させるには、 SynScan の ASCOM 用ドライバー( setup_synscan_app_ascom_driver_123 )を入れます。これで、ステラリウムから、アライメントと自動導入ができます。 ということは、 EQM-35 Pro と SynScan Wifi でも、同じことができるはずです。 EQM-35 Pro と SynScan WiFi の設定 まずは念のためファームウェアのアップデートをしました。対象は次の二つです。左がローダー、右がファームウェアのアイコンです。 ① モーターコントローラーファームウェア ② SynScan WiFi ファームウェア 次に、SynScan Pro の「設定」「 Wifi 設定」でステーションモードを有効にしておきます。これで、パソコンでインターネットが使えるようになるのだと思います(たぶん)。 ステラリウムの設定 まずスマホで SynScan Pro を起動して、 SynScan Wifi に接続しておきます。このとき、パソコンで SynScan Pro を起動しておく必要はありません。次にステラリウムスコープを起動し、 Select mount アイコンで、 ASCOM. SynScan Mobile Telescope を選択して、 Connect します。なお、 Ctrl+1 で導入、 2 で同期、 3 で導入中止のホットキーとしています。 次の画面は、これまでの EQMOD を使った接続です。左の EQMOD が SynScan に置き換えられたわけです。 ステラリウムの望遠鏡

外で撮影するにはAZ-GTiか?

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ベランダからの撮影では、永遠に北から天頂近くの星は撮れません。かといって今の機器を持ち出す気にはなれません。 AstroBackyard の Trevor さんが、 iOptron の SkyGuider Pro に電子極軸望遠鏡を付ければ、オートガイドなしで、 200mm で 3 分以上の露出ができるとの記事をアップしているのに、またも心が動きました。 しかし、 SkyGuider Pro は一度手放してしまっています。もう一度同じものを買うのはしゃくですので、別のやり方を探してみることにしました。 Sky Adventurer はどうか SkyWatcher の Sky Adventurer は、 SkyGuider Pro よりがっしりしていて、使いやすそうです(スカイメモと同じものだと思います)。何より安いです。ウェッジと呼ぶ微動雲台やウェイトなど全部入れて 369 ドルです。これに日本で 7,000 円ほどで買える SkyWatcher の三脚を入れても、 6 万円以下です。 https://www.bhphotovideo.com/c/product/1452448-REG/sky_watcher_s20512_star_adventurer_pro_pack.html さらに PoleMaster を含めると総額 10 万円ですが、撮影の範囲と機会が広がることを考えれば安いものかもしれません。しかし問題は、対象の導入をどうするかです。肉眼ではほとんど星が見えないときに、どうすればいいのでしょうか。以前は、カメラで撮影してはパソコンでプレートソルビングし、少しずつ近づいていきました。これだけで、 30 分ほどかかっていました。外で撮影するのであれば、できればパソコンは使いたくありません( PolaMaster はパソコンを使いますが、最初だけですのでしょうがありません)。一度赤道儀と APT で自動導入と導入補正を経験してしまうと、元には戻れなくなります。 AZ-GTi の赤道儀化は AZ-GTi の赤道儀化はたくさんの人が実行されているようです。スマホで導入できますので、パソコンは不要です。オートガイドなしでも数分は追尾できそうですし、海外では 500mm で 6kg もの機器を動

PixInsightの星の色とHαフィルター

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ここ数日PixInsightの練習をしていて、星に色があることがようやく理解できるようになりました。また、これまでに撮った画像の再処理をしているうちに、強調処理もほどほどでよいことが少しずつ体感できているように思います。 昨日ようやく撮影できましたので、過去のものと比較してみます(踏切事故の撮影ヘリコプターがしょっちゅう横切り、結構ボツが出てしまいました)。 ペガスス座M15球状星団 最初は、8月8日にEOS Kiss 5(SEO SP)+IDAS LPS-D1(64分)で撮影し、FlatAide Proとステライメージ8で処理したものを、半分ほどにトリミングしたものです。 ほとんどの星が、青緑がかった色をしています。これはもちろん、道具が悪いというより、使い方を知らない私のせいです。 次は、ベランダの天井にかかったり、ヘリコプターの写ったものを除いたりして、28分しか撮影できなかったものです(ASI 294 MC+SIGHTRON Quad BP)。 青とオレンジがかった赤色の星がはっきりと区別できます。色の調整は全てPhotometricColorCalibration(PCC)にお任せです。後は、星マスクを作って、多少星の彩度を上げた程度ですので、本当に楽です。 みずがめ座NGC7293らせん星雲 11時頃になるとヘリコプターも飛ばなくなり、月も落ちてきましたので、80分ほど時間をかけて、初めてらせん星雲を撮ってみました。最初がトリミングなしです。 左上の星がそろばんのコマ状にゆがんでいます。フラットナーからの撮像素子までの距離が合っていないのだろうと思います。次は、等倍に近くトリミングしたものです。 PixInsightに組み込んだStarNet++で星雲マスクを作って反転させ、RangeSelectionでファジーにし、MultiscaleLinearTransformで作った星マスク(同様にファジーにし)と、PixeMathで比較明合成して、星雲だけのマスクを作ります。それで星雲のノイズリダクションをして彩度を少し上げました。これでよいのかどうかわかりませんが・・・(毎日が試行錯誤です)。 これから AstroBackyardのTrevorさんが、通常のデジカメでHαフィルターを使うの