外で撮影するにはAZ-GTiか?


ベランダからの撮影では、永遠に北から天頂近くの星は撮れません。かといって今の機器を持ち出す気にはなれません。AstroBackyardTrevorさんが、iOptronSkyGuider Proに電子極軸望遠鏡を付ければ、オートガイドなしで、200mm3分以上の露出ができるとの記事をアップしているのに、またも心が動きました。

しかし、SkyGuider Proは一度手放してしまっています。もう一度同じものを買うのはしゃくですので、別のやり方を探してみることにしました。

Sky Adventurerはどうか

SkyWatcherSky Adventurerは、SkyGuider Proよりがっしりしていて、使いやすそうです(スカイメモと同じものだと思います)。何より安いです。ウェッジと呼ぶ微動雲台やウェイトなど全部入れて369ドルです。これに日本で7,000円ほどで買えるSkyWatcherの三脚を入れても、6万円以下です。



さらにPoleMasterを含めると総額10万円ですが、撮影の範囲と機会が広がることを考えれば安いものかもしれません。しかし問題は、対象の導入をどうするかです。肉眼ではほとんど星が見えないときに、どうすればいいのでしょうか。以前は、カメラで撮影してはパソコンでプレートソルビングし、少しずつ近づいていきました。これだけで、30分ほどかかっていました。外で撮影するのであれば、できればパソコンは使いたくありません(PolaMasterはパソコンを使いますが、最初だけですのでしょうがありません)。一度赤道儀とAPTで自動導入と導入補正を経験してしまうと、元には戻れなくなります。

AZ-GTiの赤道儀化は

AZ-GTiの赤道儀化はたくさんの人が実行されているようです。スマホで導入できますので、パソコンは不要です。オートガイドなしでも数分は追尾できそうですし、海外では500mm6kgもの機器を動かしている人もいるようです(さすがにオートガイドしています)。


これでいけるかもしれません。必要なものをまとめてみます。まずは本体・三脚(ピラー付き)の次のセットがアマゾンで¥34,977です。


ウェッジは、いろいろな議論があるようで、iOptronSkyWatcherが安いのですが、SkyWatcherの方が頑丈だという人が多いようです。クラッチが滑るという人もいて値段なりだという意見も結構目にしました。William Opticsのウェッジが良さそうですが2万円近くもします。とりあえずはSkyWatcherにしようと思います。日本だとアマゾンで¥13,621もしますが、Amazonだとウェイトとシャフトのセットでわずか79ドルでした。



ただし、シャフトのオスネジはM8なのに、AZ-GTiのメスネジはM12なので、変換アダプターが必要です。


 これが約7ドルです(日本ではなかなか適当なものが見つかりませんでした)。ウェッジとシャフトとこのボルトを合わせると、1万円くらいでしょうか。総額で5万円以下です。安いです。

PoleMasterを取り付けるには

AZ-GTiPoleMasterを取り付ける方法はいくつかあるようです。多かったのが、本体にねじ穴を開けてブラケットを付けるものです。しかし、工具もなく生来が不器用なので、これはパスします。

次に目にとまったのが、「悠久の泉」というブログで紹介されていたL型ブラケットを間に入れる方法です。これが良さそうです。




これから

とりあえずは、AZ-GTi本体と三脚を買って経緯台の練習をし、ウェッジが届いたら赤道儀化して、適当に北に向けてからアライメントでどの程度露出ができるかを試してみます。2分から3分を目指しますので、これば無理ならPoleMasterの導入ということになります。

望遠鏡は、中古で買って使っていなかったシグマのAPO Macro 150mmを、カメラはCanon EOS KISS X5SEO-SP4)に、Astronomik EOS Clip-Filter CLS(無改造用ですが)で試してみます。これがうまくいけば、いずれはWilliam OpticsRedCat 51を載せたいと考えています。


※追記(2019/9/19)
Amazonに注文したウェッジ、シャフト、口径変換ボルトは、合計で\13,000ほどになりました。口径変換ボルトの送料が高かったのです。12mm径でピッチが1.75のものを日本で探しても2000円以上しましたので、やむを得ません。シャフトは中国製のものがありましたので、それとウェイトを別に買うという手もあるようです。

SEO-SP4は紫外線・赤外線カットフィルターが入っているので、Astronomik EOS Clip-Filter CLS(無改造用)が使えることが分かりました。ただ、LPS-D1と比べても、2倍以上の露光時間が必要だということです。どのフィルターが良いかこれから検証しなければなりません。なお、Quad BPと294MCは、星雲だけでなく星団などでも相性が良いように思います。

※追記(2019/9/21)
SharpCapを使えば、今使っているQHY5L-IIM+ミニ・ガイドスコープセット(130mm)がそのまま電子極軸望遠鏡として使えそうです。SharpCapのサイトにTry using a guiding camera (ZWO120MC, QHY5LII, Altair GPCAM, etc) with a ~200mm focal length finder-guider – this will give the correct field of view.と書いてありました。しかも、赤道儀の回転軸とガイド鏡の方向は完全には一致しなくて良いそうですので、上のような加工をしなくとも、鏡筒に付けたままでOKのようです。


また、QHY5L-IIMをAstro Photography Tool(APT)でうまく使えず悩んでいたのですが、通常のドライバーではなくQHYCCDASCOM-Capture-StarSenseSci-V0.1.51.21.exeというものを入れれば動くことを確認しました。これで導入補正の望遠鏡としても使えそうです。


※追記(2019/9/28)

M8からM12への変換ボルトは、「ダブルスクリュー」というのですね。AmazonでNABEYA(ナベヤ) ダブルスクリューDS1208Sが327円(980円引き)で売っていました。知らないというのは恐ろしいものですね。


※追記(2019/10/8)

QHY5L-IIMとSharpCap Proで、極軸合わせができました。PoleMasterは不要になりました。

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