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1月, 2020の投稿を表示しています

パソコンの高速化とPixInsightのPCC

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PixInsight を使ううちに、どうも処理が遅いと感じるようになりました。考えてみると、画像処理に使うデスクトップは CPU が Core i3 2120 (第二世代)でした。もう8年近く使っていますが、 Windows 7 から Windows 10 まで安定して動作していましたので、アップグレードの必要性が感じられなかったのです。しかしここが潮時です。交換することにしました。 以前に PixInsight ( PI )の PhotometricColorcalibration ( PCC )を実行すると、奇妙な色になることについて書きました。特に画像品質が良くない場合や、 DeepSkyStacker ( DSS )でコンポジットした画像は、青色になることが多く、 PI での処理を諦めていました。しかし、調べてみると設定がいい加減だったことがわかりました。 CPU ・マザー・メモリの交換 これまでは CPU ・マザー・メモリで3万円という基準を設け、格安のパソコンをいくつも作ってきました。しかし今回はちょっと奮発して、4万円で組んでみることにしました。選んだのは次のパーツです。          CPU : Core i5 8400 (第八世代)          マザー : GIGIGABYTE H370 HD3ATX          メモリ : CORSAIR DDR4-2666MHz 8GBx2 枚 CPU スコアは、あるサイトによれば i3 2120 が 3891 、 i5 8400 が 11700 とのことですので、ちょうど 3 倍になります。メモリはそれほど速くはならず、 HDD は同じですので、全体としてはここまではいかないかと思います。 PI の速度測定 交換前の Core i3 2120 で、特に時間がかかる次の処理について測定しました。 ①  StarNet++ による星雲マスク作成( Stride=64 )           19:10.06 (1150秒) ②    51 枚の Bias ファイル( EOS CR2 )の Integration          11:04.03 (664 秒 ) ③  20 枚のライト画像の BPP によるコンポジット(

カメラの回転角度・PixInsightのアンプグロー

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カメラの回転角度は Astro Photography Tool ( APT )のポイントクラフトで SHOW ボタンを押せば、ステラリウムに撮影枠が表示されるということは、前回書いた通りです。しかし試してみると、ステラリウムでプラグインの設定をしなければならないことが分かりました。 ASI 294 MC で撮影した画像は、 PixInsight の バッチ処理プロセス( Weighted Batch Preprocessing ) を使って、キャリブレーションからインテグレーションまでを自動実行していました。しかし、最近は露出時間を 300 秒と長くしたためか、画面の右上にアンプグローがかすかですがはっきりと見えるようになりました。これは何とかしなければなりません。 カメラの回転角度 APT でプレートソルブして、 SHOW ボタンを押しても、ステラリウムには何も表示されません。 APT をよく見るとエラーメッセージが出ています。          Connecting to Stellarium problem (5) APT のフォーラムで調べると、ステラリウムのプラグイン「リモートコントロール」の設定が必要だとのことでした。「起動時に実行」をチェックし、ステラリウムを再起動します。リモートコントロールの設定ウィンドウで、次のように上の二つをチェックします。 これで APT で SHOW ボタンを押すと、ステラリウムに枠が表示されますので、回転装置を回して調整します。 M42 を中心にして、縦画面にしてみました。これくらい赤経赤緯軸に合っていれば、合成したときの画面の損失はかなり減るのではないかと思います。 PixInsight のアンプグロー 上で撮影した M42 の画像( 300 秒 X24 枚)をコンポジットし、 Dynamic Background Extraction をしただけの画像です。 全体ではそう目立たないのですが、右上を拡大すると放射状のアンプグローが残っているのが分かります。 これは、次のマスターダークファイルのアンプグローと一致します。 ダーク減算をしていれば、完全に消えるはずで。多少でも残ってしまうと