鏡筒の話 Borg 71FLにいたるまで



最初にCanon EF300mm F4 ISなしを中古で買って、マイクロフォーサーズで写してみましたが、ピントが合わせにくいこととゴーストがひどいことから、あきらめました。ネットの記事を参考にして、ゴーストをなくすために前面の保護ガラスをはずそうとしましたが、きつくて動かず、あきらめました(今ならば、使いこなせたかもしれません)。


Borg 55 FL


そこで同じ程度の焦点距離の望遠鏡にすることにして、20182月にBorg 55FLの観望用セットを購入しました(この写真はヤフオクで売却時のもの)。

これに以下の撮影用カメラマウントを追加しました。また、微動雲台として片持ちフォーク赤道儀【3101】にアルカクランプボーグ用【3110】を取り付けました。
・カメラマウントホルダーM 7000
M49.8延長筒S   7921
M49.8延長筒M   7922
・カメラマウント マイクロフォーサーズ用 【5011
・カメラマウント キヤノンEOS用【5005

ヘリコイドのおかげでピント合わせが格段に楽になりました。餅は餅屋だと納得。また、片持ちフォーク赤道儀で何とか対象に移動できるようになりました(下手ですが)。赤道儀がビクセンのポラリエですし、北の見えないベランダからの撮影ですので、6秒ほどしか露光できないものの、コンポジットすれば星雲が見えることに感激しました。しかし、予想以上に周辺のコマ収差がひどく、レデューサーやフラットナーの必要性も感じました。



(オリオン大星雲、2018/2/4、東京都世田谷区、Borg 55FL、フィルター : なし、カメラ : オリンパス OM-D E-M106X28枚(約3分)、赤道儀 : Vixen ポラリエ、2枚目は中心を、3枚目は左上をクロップしたもの)


フラットナー


そこで55FL・71FL専用のレデューサーではなく、Borgの多くの機種で使える、次のフラットナーとアダプターを購入。
・マルチフラットナー1.08×DG【7108
・M57→M49.8ADSS 7923
(光路長をゼロにするため、カメラマウントホルダーM 7000】に代えて使うのが良いとのこと)

これで散開星団などに撮影するようになりましたが、具合の悪いことに気がつくようになりました。
・微動雲台の片持ちフォーク赤道儀のおかげで、重心が回転軸から離れ、ポラリエにウェイトを付けても、バランスが悪くなった。そのためヘリコイドを軽く触るだけで大きく揺れる。
Borg 55FLとマルチフラットナーの相性が完全ではないようで、周辺部のコマ収差が取り切れない。


Borg 71 FL


最初の問題を解決するには、ラックピニオンなどのマイクロフォーカサーにする、2番目の問題は、55FLをやめてフラットナーにぴったり合う71FLにするというものです。小型の除湿器に保管できるぎりぎりの大きさが71FLであったことも、購入を後押ししました。20187月に、これに合わせて赤道儀も搭載重量に余裕のあるiOptorn Skyguider Proに代えました。アメリカのB&Hから購入しました(輸送費や関税を入れても三脚付きで7万円程度と、ポラリエにいろいろな付属品を付けたものよりずっと安くなりました)。最初にポタ赤を買うのであれば、ポラリエは勧めません。これか、これと同等のスカイメモが良いのではないでしょうか)。両機種ともオートガイダー端子が付いている点が、ポラリエとの大きな違いです。

保護フィルター


左側のフードとレンズの間にあるのは、保護フィルターです。邪道かもしれませんが、前面が柔らかい蛍石レンズとのことですので、小心者としてはこれで気が休まります。最初は普通の(できるだけ反射の少ない)ものを付けたのですが、星像がそろばんの玉のようにゆがむことに気付きました。いろいろ検索すると、ここでもホームで言及したid:rnaさんのDeep Sky Memoriesの記事が役立ちました。そこでは、フィルターにかかる圧力で像がゆがむとのこと。圧力がかからない(ストレスフリーの)ケンコー「ZX」(ゼクロス)プロテクターにも言及していました。そこで、77mmを購入。みごとに星像は丸くなりました。


今度は、明るい星の近くにゴーストが現れるようになりました(次の写真の中央)。また、オートガイダーの導入で露出時間を伸ばせましたが、それでも赤い「燃える木(左上)」を出そうとしても無理なことも分かりました。問題ばかりで、なかなか進歩しません。


(オリオン大星雲、2018/12/10、東京都世田谷区、Borg 71FL+マルチフラットナー1.08×DG、フィルター : なし、カメラ : オリンパス OM-D E-M5 Mark II100秒×10、赤道儀 : iOptron SkyGuider Pro、オートガイダー : QHY CCD QHY5L-IIM+ミニ・ガイドスコープセット、4分の1程度にクロップ)

しかしその後、光害カットフィルターを導入すると何とか赤い星雲も少しは写り、ゴーストも消えるようになりました(これは、めでたしめでたしです)。

鏡筒とハンドル


さて、保護フィルターの右側は80φL205mm鏡筒BK 7803】と、マルチバンド80Φ【7085】二つです。鏡筒の長さは、当初ネットで検索してもよく分からず、フラットナーがあるので、150mmで大丈夫かと思いましたが、全く結像せず、娘に手伝わせて鏡筒を持たせ、接眼レンズで遠くを見ながら距離を測りました。

マルチバンドの上は、手作りのハンドルです。余ったベルトを切って穴を開け、ワッシャーとボルトで留めただけですが、これで取り回しが格段に楽になりました。ネットを見ると、ハトメでバンドを補強しているものがほとんどですが、軽い鏡筒ですので、大丈夫だと思います。


最初は左側の1/4インチカメラネジを使っていたのですが、ネジを切ってある部分が短くて頼りないので、ネットで右のようなネジを探すのですが、見つけるのに苦労しました(近くにホームセンターがなく、車もないのでとにかくネットで探すことにしています)。見つけたのがヤフオクで190円のものでした。上の右の写真は16mmですが、実際には12mmのものがぴったりでした。ワッシャーも少量で売っているところは少ないし、送料も結構かかるので、送料無料のヨドバシを使いました(大里JO-282 [ユニクロ 丸座金 6×13mm 1(30個入)×5])。


マイクロフォーカサー


マイクロフォーカサーは、笠井トレーディングがセール中で格安でしたので(26,460円)購入。しかし、これだけでは駄目なことに後で気付き、対物側から次のような構成になりました。最後のアイピースアダプターは、笠井マイクロフォーカス接眼部に付属しているもので、これにCMOSカメラを取り付けます。


・M77.6M68.8AD7801
・笠井トレーディング 高機能DXマイクロフォーカス接眼部<BORG仕様>
M57回転装置DX7352】(※カメラの回転にどうしても必要ですが、CMOSカメラは回転できるのでなくてもOK)
マルチフラットナー1.08×DG【7108
・アイピースアダプター(M57 P0.75メスネジ+2インチ差込)


ファインダー台座


二つ写っているファインダー台座の手前側が笠井トレーディング GSアリミゾ台座(S)です。これは一緒に注文すれば取り付けてくれたのですが、忘れたために送料を払って追加注文しました。あげくに取り付け方が分からず、メールで教えてもらいました。長さ8mmの皿頭サッシュ小ねじが必要とのことで、これもネット注文です。ここには、光学ファインダーを付けます。

奥の台座はオートガイダーを取り付けるためのもので、ネットで格安を探しAmazonで購入SOLOMARK社のものに似ていますが、もっと安いものでした)。鏡筒バンドには、ドットファインダー用のビクセンアリミゾ式台座(ヨドバシで860円)を付けています。付属の皿ネジは15mmと短いので、20mmの皿ネジとナットをこれもヨドバシで購入。しかし、導入精度が良くなって、ドットファインダーは使わなくても済むことが多くなりました。


アリガタプレート


最後に、アリガタもストッパー付きの中から、格安のものを探しました。MoreBlueのAU001-VIXEN規格 160自在アリガタ 20mmピッチ穴開タイプが、3,000円と安い割に、作りもしっかりしていました。


これから


軽く保管が楽なこともあり、とりあえずはこれでいこうと思います。もし、長焦点のシュミカセにするのであれば、赤道儀もグレードアップの必要があるだろうと考えています。これはもう少し、先に延ばします(老い先を考えると早くしたいのですが、先立つものも必要です)。

しかし、もしこれからこの程度の望遠鏡を検討されているのであれば、Borgはお勧めしません。なんといっても結構お金が掛かりますし、組み合わせが自由な反面、知識も必要です。使ったことがないので無責任なことは言えないのですが、今の知識があって最初から始めるとしたら、William OpticsZenithstar 81 APO屈折鏡筒あたりにしていただろうと思います。

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