DeepSkyStacker(DSS)のコンポジット


DSSのドーナツ状の星


コンポジット後に星がドーナツ状になることは、前回のブログで書いた通りです。日本のサイトを見ても同じような現象が見当たらないので。"DeepSkyStacker" "donut"で調べるとありました。「ドーナツ状になるのは、ホットピクセル検知と除去の設定が原因じゃないか。COSMETICタブのチェックを全部外すとよい」と。このサイトに従ってコンポジットしてみます。

DSSのコンポジット


最初だけ、モノクロFITSファイルのディベイヤー設定をします。左下のOptions、Settings、Raw/FITS DDP Settingsで、RGGBを選択します。


ライト、ダーク、フラット(フラットダークは取り忘れ)を指定して、しきい値10%で星の数をチェックすると170と出ました(150前後が良いとのこと)。しきい値を下げれば、検出される星の数は増えます。


スタックパラメーターのResultは、Intersection Modeにし、Align RGB ChannelsReduce Worker Threads PriorityUse All Available Processorsをオンにします。LightMedianをチェック。





DarkFlatKappa-Sigma Clippingだけをチェックします。処理時間はMedianの方が短いのですが画質は落ちるとのこと。



AlignmentAutomaticをオン、Cosmeticは全てのチェックを外します。ホット、クールピクセル検出と除去にチェックを入れていたのが、星像がドーナツになった原因のようです。なお、中間ファイル(Intermediate Files)はFITSにしています。





当初はDSSの出したFITSファイルが、SI8で読めないと書いていました。読める場合もあるのですが、コンポジット前は真っ暗でイメージが確認できませんでした。そのように、ステライメージのサポートにも伝えていたのですが、突然読めるようになりました。FITSの内容が確認できないので、FITSのビューワーを色々インストールして試していました。次のAvisFVが高速で良さそうだと分かりました。これをインストールしたので、SI8でも読み込みと画像表示ができるようになったのではないかと、勝手に思っています。


SI8での画像処理


SI8で、Autosave.fitを開きます。


後はこれを元に画像処理をしてみます。時間が19分と少ない割には、それなりに見えているのではと思っています。


M162019/6/5、横浜市神奈川区、Borg 71FL+マルチフラットナー1.08×DG、フィルター : IDAS LPS-D1、カメラ : ZWO ASI 294MC Pro ; Gain 12060X19枚、ディザリングなし、赤道儀 : EQM-35 ProASCOM+EQMOD)、オートガイダー : QHY CCD QHY5L-IIM+ミニ・ガイドスコープセット、4分の1程度にクロップ)

これから


これで、コンポジットはDSSで、その後はSI8で処理すれば、何とかいけそうです。光害地では時間をもっと掛けて、ディザリングをして(この赤道儀では収束するのに時間が掛かりそうですが)、画像処理をもっと勉強する必要があります。フィルターをQuad BPにしてみるのも効果があるような気がします。


※追記(2019/8/29)
PixInsightを使うようになり、DSSもSI8も使わなくなってしまいました。

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