Skywatcher EQM-35 Proのギアの異音解消


購入直後に赤緯側、交換後に赤経側にひどい異音があり、再交換後にも赤経側で、高速移動時にときどきギアの異音がすることを、前に書きました。そこで、「EQM-35PRO ギア調整」のブログを参考に、自分で調整してみることにしました。ただ、どのように調整したかが書かれていなかったため、手探りでやってみることにします。

赤経軸の中央ネジを緩める


まずは、赤経軸の下にある、三つのねじの両側を緩め、中央ねじ(なんと呼ぶか知らないのでこのように呼びます)を緩めます。おそらく半回転ほどでした。


この状態で、自動導入してみるとカリカリという異音が完全に消えました。やった!と思ったのもつかの間、ガツッガツッというギアが外れる音がします。

赤経軸の中央ネジを締める


あわてて動作を止め(ステラリウムではCtrl+3に割り当てています)、今度は中央ねじを右に回転させて締めました。焦っていたようで、1回転ほど回したようです。これで脱調はなくなりましたが、カリカリという異音は元へ戻りました。一安心というところですが、今度は赤経軸に遊びができるようになりました。

赤経軸の遊び


さて、この遊びは前からあったのか、それとも今できたのかが分からず、販売店にメールをしてしまいました。軸上ではわずかですが、ウェイトシャフトの先は結構な差になります。



一晩寝ているうちに、そういえばiOptron Skyguider Proでも同じようなことがあったということに気づきました。購入直後にベランダに落とした後、クランプを締めても遊びができ、メーカーにメールしたら調整の仕方を教えてくれたことは前に書きました。そのときの説明書にも、同じような小さなねじを動かすようにと書いてありました。同時に確か30度以上は動かさないように、という指示もありました。条件はポタ赤と同じではないでしょうが、調整は微妙に(慎重に)しろということですね。

赤経軸の遊びと赤経ギアの異音の解消


今朝いろいろ調整していて次のことが分かりました。

・赤経軸中央ねじを締めることで、軸に遊びができ、同時に、ギアのかみ合いがきつくなり、カリカリという異音が発生する。

・反対に緩めると、遊びはなくなり、ギアの異音がなくなる一方、ギアのかみ合いが緩くなって外れることがある。

まず、軸の遊びがなくなるまで中央ねじを緩め、ウェイトや望遠鏡を載せて負荷を掛け、異音がなくなるよう微妙に調整をすることができました。また、ギアをだいぶ触っているので、グリスを注文しました。

これから


やってみればできるものですね。もしかしたら最初と2番目の機種でも、自分で調整できたのではという気がします(そんなことはないでしょうが)。EQM-35 Proは結構いけるのではないでしょうか。eisakuさんに教えていただいた、天文ガイド7月号ではベタほめでした(本当でしょうか?)。いずれにしろ、他機種への乗り換えは、当分先にできそうです。

※追記(2019/7/28)

7月24日の少し晴れた夜にオートガイドを試すと、どうも赤経側が安定しません。振幅が大きく、少しすると赤緯側と共に完全にずれてしまいます。これは、異音をなくすために、ギアのかみ合わせを緩くしたことで、起きているのかもしれません。多少の異音はあきらめて、かみ合わせを多少きつくするほかないのかもしれないと思っています。室内で調整していますので、晴れる日を待っています。


※追記(2019/7/30)

昨夜わずかに晴れた時間で試しましたが、相変わらずでした。そこで、思いついたのが、キャリブレーションのやり直しです。考えてみれば、ギアのかみ合わせを変えているわけですから、当然そうすべきでした。

直角に交差していないのはDECのバックラッシュが大きいせいでは?というアラートが出ますが、EQM35-Proの赤緯ギアは65個しかないので、これはしょうがないのではないでしょうか。

オートガイドさせると、自分で制御できないようなハンチングは全くなくなりました。これで一安心です。しかし、赤緯側が徐々に南にずれていきます。

2分ほどの短い露出であれば、これはこれで使えないことはないのですが、どうも気持ちが悪いですね。① 高度のドリフトアライメントをやり直す(しばらくやっていない)、② 赤緯のガイドを1方向(北)に変える、③ 赤緯バックラッシュ補正を使ってみる、を試してみたいと思います。

※追記(2019/7/31)
昨日確認してみると、DECのガイド方向が「北(north)」になっていました。南に行くので、ガイドが「北」で良さそうなものですが不思議です。いろいろ試してみると、南へ行くときはガイドも「南」で良さそうです。

コメント