AZ-GTi(赤道儀)での撮影


最初は家の近くで、QHY5L-IIM+ミニ・ガイドスコープ(130mm)とSharpCap2.9で電子極軸合わせをしてみたものの、2日間で2時間ほど試しても、うまくいったのは1回(First Step)だけでした。薄曇りでしたが、星は10個ほど見えるようにはなります。しかしプレートソルビングしてくれません。130mmでは長すぎるのかとも思いましたが(ネットで調べると50mmくらいが一般的なようです)、SharpCapでは画角は1度~2.5度程度を推奨しています。このセットは水平2.1度、垂直1.6度ですから、大丈夫なはずです。

SharpCapのバージョンアップ履歴を見ると、3.03.1でポーラーアラインメント機能が改良されているようです。そこで、SharpCap Pro3.2を購入しました。

QHY5L-IIMでの極軸合わせ

家の近くはどうも怪しまれるようなので、よく晴れた104日に近くの大きな公園へ出かけました。中にある公営野球場のナイター照明がまぶしく、園内の照明も多くてかなり明るいのですが、ジョギングする人も結構いて、気兼ねなく撮影できます。

前回のブログではドットファインダーも光学ファインダーも使わないようにすると書きましたが、極軸合わせの時だけはドットファインダーを使った方が良さそうです。これで北極星を視野にいれます。そこで、ファインダーを外して、QHY5L-IIMをファインダー台座に取り付け、SharpCap Proでポーラーアラインをしてみました。するとあっという間にプレートソルビングが終わり、Final Stepへいきます。


バージョンを2.9から3.2にしたせいか、晴れた空のせいなのか、いずれにしろ、QHY5L-IIMが電子極軸カメラとして使えることが分かりました。画面のRightUpの指示に従って、ウェッジのSkyWatcher Star Adventurer Latitude (EQ) Base(スカイメモの微動雲台と同じ)を操作します。以前使っていたiOptronSkyGuider Proの雲台よりはるかに使いやすく、当面はこれで十分だと思います。なお、アリガタを固定するボルトは、ロブが回転するAZ-GTiに当たるため、通常のM8X20のボルトに交換する必要はあります。

SynScanを使えば、ステラリウムスコープを使わなくても、ステラリウムの望遠鏡設定だけで連携できます。下の画面ではちょっとわかりにくいのですが、SyncCancelコマンドは、いつまでたっても「接続中」で使えません。ツースターアライメントの後はできるようですが(前回のブログ参照)、試していません。


スターアライメントを使わない(QHY5L-IIMの電子ファインダー化)

前回のブログで、Lynx AstroEQDIRケーブルを使えばSynScanを使わないで、ASCOMから直接AZ-GTiを操作できるはずだと書きましたが、これは間違いでした。SynScanで接続をシリアルにして、つまりWiFiを使わないで接続するということで、結局SynScanは必要でした。つまり、ステラリウムから(Cartes du Cielからも)同期(Sync)できないことに変わりはないわけです。このケーブルは、WiFi接続が不安定になったら使おうと思います。

どうしてもSynScanのスターアライメントは使いたくないので、QHY5L-IIM を使ったAstro Photography ToolAPT)のポイントクラフトとSyncコマンドに頼ることになります。これがEQM-35Proでできることは、前回のブログに書いたとおりで、AZ-GTiでもすんなりと動きました。

オートガイドは必要?

AZ-GTiのピリオディックエラーが大きいためか、どうもオートガイドは必要なようです。試しにオートガイドをオフにするとRAが大きく動きます。また、キャリブレーションがうまくいかないので、EQM-35Proと同じように、DECのガイドを外しています。


極軸を合わせているはずなのに、DECが動くのは、完全に合っていないからでしょうか?実用上は問題ないのですが、いろいろと分からないことがあります。これからもっと調べてみます。

カメラのシャッターでRAが動いていますが、これは三脚が安定していないためだと思います。重くする工夫をしなければなりません。QHY5L-IIMのオートガイドが必要なら、パソコンが必須であり、従ってポータブル電源が必要になりますので、これを重しとして使おうと思います。

コマ収差はAstronomik EOS Clip-Filter CLSのせい?

機材を軽くするため、レンズはSigma APO 150mm Macroにし、EOS Kissに上のフィルターを付けましたが、中央部の近くでもコマ収差が目立ちます。

Borg 71FLでは起きなかったので、焦点距離が短いためにフィルターによってバックフォーカスの移動が目立つようになったのではないでしょうか?フィルターを外すと、F4、ISO400、120秒では飽和して真っ白になってしまいます。絞るかISOを下げて試してみます。レンズの前面に付ける光害カットフィルターは高価なので悩ましいところです。

ちょうこくしつ座NGC253銀河

パソコンの電池が切れそうなので家に戻り、71FLASI 294 MCで撮影してみました。なんとか銀河がそれらしく見えたのは初めてです(色は変ですが)。



これから

AZ-GTiはしっかり使えます。これは良い買い物でした。ポータブル電池を購入し、Sigma APO 150mm MacroEOS Kissの可能性を試してみます。また電源があるなら、重くなりますが71FLASI 294 MCを持ち出すことも可能なので、これがAZ-GTiで動くのかやってみます。いろいろとやることがありますので、楽しみです。

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