AZ-EQ5のPPECとGreen Swamp Server

ようやくAZ-EQ5PPECが動いたように思います。前回はEQMOD_2でうまくいったような気がしましたが、その後何度か試してみると、効果がないどころか、どうも悪くなっていること分かりました。結局Green Swamp Server(GS Server)で、なんとか動かせたようです。AZ-EQ5では、EQMODPPECが動作しないというのは本当なのかもしれません。

 PPECのトレーニング

GS Serverのマニュアルをざっと読んで、PPECのトレーニングの仕方が悪かったことが分かりました。これまでは、Cloudy Nightの投稿から、PHD2のガイド出力をオフにしてトレーニングすると思っていましたが、ガイドしたままにしなければならないようです。

トレーニングには20分以上かかりました。上の画像は終了後にPPECをオンにした状態です。次は、トレーニング中のPHD2のグラフです。

全体のエラーRMS1.5秒角ですので、前回のEQMOD_2でのPPEC動作とほとんど変わりません。次がGS ServerでのPPEC動作中のグラフです。

全体に乱れてはいますが、RAの値は1.26秒角から0.97秒角へ、0.3秒角ほど良くなっています。ネットで調べるとPPECの効果はこのくらいのようです。

マニュアルによると、次の設定画面左のAlternate PPECオプションが、ポイントのようです。PPECが動作していると、PHD2からのガイドパルスがランダムに削られてしまう(truncateされる)不具合を修正するものだそうです。ST4では、信号を出す前にPPECをオフにし、信号を出した後にオンにするのでこの問題は起きないため、Alternate PPECはこの動作をエミュレートしているとのことです。

前回のCloudy Nightsの投稿者もこれを検証しており、AZ-EQ5では、ガイドパルスが極めて小さくなっていました。AZ-EQ5固有の問題のようで、SkyWatcherの他の赤道儀(EQ6など)では起きないようです。

なお、上の画面でAlternate PPECの下にあるGoTo Dec Pulseオプションは、DECに対してガイドパルスではなく、GOTO信号を送るものだそうです。その方が精密な指定ができるとのことですが、昨日のチェックでは効果は確認できませんでした。

 これから

GS Serverの使い方がだんだんと分かってきましたので、これをメインで使っていこうと思います。EQMODと比べて設定が楽ですし、インターフェースが分かりやすくなっています(ただし、PECを作るAutoPecのような機能はありません)。

RAは多少良くなったのですが、逆にDECが悪くなってしまいました。以前は0.5秒角程度だったのです。これは、DECのギアの締め過ぎ、もしくはベルトのテンションを強くし過ぎたのかもしれません。次回に調整してみます。


※追記(2020/11/07)

昨日の晴れ間に、GS ServerとPPECを再確認しました。次のグラフの最初の3分半程度がPPECがオフ、以降がオンです。
オフの状態ではピリオディックエラーがはっきりと分かりますが、オンにすると目立なくなり、効果が確認できます。

オンの状態で撮影したくじら座A(M77)のFITS画像です。昨日は71FLとレデューサーを試しましたで、ピクセル画角は1.72秒角です。フラットナーと比べると、ガイドエラーの許容度は高く、星像はほぼ丸くなっているように思います。この程度なら満足できます。
バックフォーカスも合ってきたので、周辺部の乱れはなくなってきました。後は、フラットナーの1.1秒角で、どの程度丸くなるかです。なお、DECのギアを多少緩めたのですが、目立った効果はないようです。

※追記(2020/11/11)
AZ-EQ5GT(とAZ-GTi)では、EQASCOMのギアの設定をCustomにしなければならなかったことが、遅まきながら分かりました。もしかしたら、これをしていなかったからPPECが動かなかったのかもしれません。時間があれば検証してみます。

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