星を丸くする その2

カメラ183MMに変更した後の、卵型の星像を解決するのに、①~④について解決策を考えてみました。引き続き⑤~⑦について検討します。

① カメラのピクセル角度が小さくなってガイドエラーが目立つようになった
② バックフォーカスが合っていない
③ カメラと鏡筒の接続面が傾いている
④ カメラとウェイトのバランスが合っていない
 PHD2の極軸合わせがうまくいっていない
         
かなり適当にドリフトアライメントをやっている

 AZ-EQ5のバックラッシュが大きい
         
ウェイトの先端やアリミゾの部分が確かにガタガタする

 AZ-EQ5のピリオディックエラーが大きい
         PEC
機能を使っていない

⑤ 極軸合わせを確認する

ドリフトアラインメント後に、PHD2のガイド・アシスタントを実行するようにしました。ここで「極軸設定エラー」がおおむね3分角以内になるようにします。また、推奨される設定を採用するようにしました。

AZ-EQ5 GTのバックラッシュを小さくする

RA側は、ウェイト軸の先端が数ミリ動きますし、DEC側はマウント部がやはりカタカタと動きます。なんとか調整してみることにしました。やはりCloudy Nightsで半日ほど検索し、次のサイトで明快に説明されていることが分かりました。


https://www.cloudynights.com/topic/476391-the-new-sky-watcher-az-eq5-mount-debut/page-8#entry6637832

この説明画像をクリックすると、ファンさんのスペイン語のサイトに行きます。Googleで日本語翻訳するとなんとか分かります。なお、ファンさんはC4つのネジを緩めなくても調整できたと書いていますが、私の場合は4つとも緩めなければなりませんでした。これで、RADECもガタツキが完全になくなりました。なお、その後で、同じように分かりやすい動画も見つけました。

https://www.youtube.com/watch?v=pR0eKzJ2Cqc

この動画のCuivさんによると、上の4つのCネジは「完全に緩めてはならない」とのことでした。もしかしたら、私の調整はまずかったのかもしれません。なお、これでベルトのテンションも簡単に調整できます。できるだけきつくする方が良いという投稿もありましたので、いずれ調整し直そうと思います。

ただし、これによってガイドエラーが改善したという実感は得られませんでした。バックラッシュが影響するDEC側は、もともとガイドエラーが小さかったからかもしれません。次は8月のログですが、RAのエラーがDEC2倍になっています。

RAのピリオディックエラーを補正する

上のログから分かるように、RA側のエラーが大きいことから、星像が横長になることが説明できます。 しかし、これまでのいろいろな対策から、トータルのRMS1.3秒角程度には小さくできるようになりました。8月に比べると、DECの乱れが多少改善されています。しかし、ピリオディックエラーの影響がまだはっきりと見えます。なんとか、1秒角以内になるようにしたいと思っています。

ピリオディックエラーを補正するPECを使ってみることにしました。AZ-EQ5にはPPECもありますので、それも使ってみます。

EQMODAutopecと、PHD2のログを使ってPEカーブを作るPECPrepの両方を試してみました。いずれもEQMODPECと、AZ-EQ5PPECの二つを動作させてみました。しかし、改善されるどころか、かえって悪くなってしまいました。

これは妙です。PHD2のガイドをなしにしてPECPPECだけを動かすと、ある程度の補正効果はありますので、PECが動いていることは間違いありません。やはり星像は横長になります。

Cloudy Nightsで、AZ-EQ5ではPPECの信号のタイミングがEQMODと合わないために、うまく補正ができないというSoyuzさんの投稿がありました。

https://www.cloudynights.com/topic/664717-mount-encoder-performance-testing-and-related-discussion/page-4#entry9431417

私には、技術的な説明は理解できないのですが、ST4を使うか、Green Swamp ServerGSS)を、EQMODに代えて使わなければならないとのことです。ST4では、空の位置が変わるたびにキャリブレーションをやり直さなければならないようですので、これは却下することにしました。なお、PECについてはうまくいくように書いてありますが、私の場合はだめでした。

GSSは、SkyWatcherOrion赤道儀に特化した、EQMODに代わるドライバーのようで、インターフェースは使いやすくできています。接続すると次のような画面になります。 

PHD2NINA、ステラリウムからも赤道儀としてうまく認識されます。しかし、これでもPPECPHD2はうまく動きませんでした。EQMODと同じように、PPECを使わない場合よりガイドエラーが大きくなります。さらに、動作が不安定なようで、ストールすることがありました。またParkHomeを異なる場所に設定できますが、両者を同じように設定しても、違うところに行ってしまいます。というわけで、GSSは当面使わないことになりました。

ここで行き詰まったわけですが、赤道儀にEQMODに加えてEQMOD_2があることに気づきました。これはいくらネットで調べてもわからないために、使ってみることにしました。


まだ一日使っただけですが、全く同じように動作しますし、PECを作り直してPPECにしてみましたが、なんとか動いているように見えます。


この日(1031日)はほぼ満月ですし、シーイングも良くありませんでした。DEC側がずいぶん乱れているのはそのせいでしょうか(そうであれば良いのですが)。おかげでRADECのエラーの差が少なくなり、星像は比較的丸く見えるようになりました。


これから

EQMOD_2をしばらく検証してみようと思います。これでもだめならガイドをST4にしてみるしかありません。他にどんな方法が考えられるのでしょう?


※追記(2020/11/04)
GSServerのビデオを見て、Parkの設定方法が分かりました。また、鏡筒への接続はNINAなどから直接行わないで、GSServerを介して行うことも分かりました。単なるドライバーではなく、サーバーと呼ばれる所以ですね。もう少し試行してみます。AG-EQ5のエンコーダーは精密なものではないので、オフにしておくのが良いという情報もありました。

 

 

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