レーザーポインターによるセンサー傾き補正

前回うまくいったように見えた、傾き補正による星像の改善は、その後再現しませんでした。子午線反転したり、フランジバックを変更するためにアダプターを付け直したりすると、うまくいかなくなります(この時点で、カメラのセンサー傾きだけが原因ではないと気づいても良かったはずですが・・・)。

AliExpressに注文してあるレーザーコリメーターがなかなか届かないため、手元にあったレーザーポインターを使って、よっちゃんさんのビデオを参考に、「なんちゃって補正」をしてみました。

押し入れの天袋からレーザー照射

賃貸マンションで工事ができませんから、レーザーポインターは押入れの天袋に入れ、その前にA4用紙を置き、中央に開けた穴からレーザーがセンサーに届き、それが穴の周囲のA4用紙に反射されるようにしました。


ビデオを見て、左下のかすかな反射光がセンサーのものと判断できました。それをできるだけ入射光の穴に近づけておき、今度はカメラにかぶせた鏡に反射させます。完全には一致しませんが、これでほぼ良しとします。

センサーの傾きはわずか

カメラにスケアリング調整アダプターだけを付けた状態では、傾きはわずかであり、0.04mm程度のスペーサーでほぼ調整できました。しかし、これで撮影した画像は大きく傾いていました。

フィルターホイールとアダプターを付けて補正

これで数日試行錯誤したのですが、らちが明かないため、次のようにカメラにEFWEOSアダプターを付けた状態で補正してみました。そうすると、0.28mmのシムリングから切り取ったスペーサーを2つ差し込んで、ようやくセンサーと鏡の反射光がほぼ一致しました。結局、EFWEOSアダプターもしくはその接合部で、傾きのほとんどが生じていたようです。

この結果はなぜか、前回スケアリングアダプターだけをカメラに接続して試行錯誤した、0.2mmのシムプレートの位置と良く似ています。これはなぜなのか良く分かりません。鏡筒との接続部分で、同じような傾きが生まれていたのかもしれません。

そうすると、これまでうまくいっていたときは、EFWEOSアダプター・鏡筒の接合部の傾きが、たまたまお互いに打ち消しあっっていたときなのでしょうか。

これから

まずは、この状態で撮影してみようと思います。もしうまくいけば、撮影場所を変えて(もしくは、子午線反転後に)再確認してみます。

うまくいかないようであれば、EOSアダプターをやめてネジで取り付ける方法に変更し、そこで生まれるフランジバックにスケアリング調整アダプターを付けてみようと思います。撮影開始時に、傾き補正ができるだけ楽に行えるようにしてみます。

ただ、撮影機会は限られますし、ベランダからでは1回の撮影時間もせいぜい4時間ほどです。そのため、日中に傾きが確認できるような仕組みを作ろうと考えています。ネットで検索すると、次のサイトが大変参考になりました。
         https://www.bltastro.com/misadventures-in-collimation
それによるとボールベアリングを貼り付けたもの(まち針の頭でも良いようです)が星の代わりに使えるようです。しかしマンションの室内でε130-Dのピントが合うような距離は確保できませんでしたので、鏡を壁に取り付け、それで距離を稼げないかと思案しています。

なかなか撮影にいけないので苦しいのですが、考えようによっては、これはこれで楽しいものです。ブログに書くことで、プロセスを確認できますので、大変勉強になります。

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