オートフォーカサーのバックラッシュ補正

N.I.N.A.のバックラッシュの補正方法は、絶対値とオーバーシュートの2種類があります。これまでは適当に絶対値を100としていました。

しかし、近似曲線は次のようになり、完全にきれいな曲線にはなりませんでした(この図はCloudy Nightsからの借用ですが、いつもこんな感じでした)。

絶対値法では正確なバックラッシュ値が必要

絶対値法では、正確なバックラッシュ値が分からないと、逆転するときに正確な位置に移動できません。上のような近似曲線になるのは、バックラッシュ値が実際より小さいために起こります。

オートフォーカサーは最初に上の①の地点に移動して、②③・・・⑧と内側に移動してHFRを計測していきます。このときにバックラッシュが問題になることはありません。その後、方向を逆転させて外側の⑨の位置に移動しようとします。このとき、移動値にバックラッシュの絶対値100を加算します。

しかし実際のバックラッシュ値より指定した絶対値が小さいと、意図した位置の手前で停まってしまいます。そのため、上のような⑨のHFRになってしまいます。

オーバーシュート法ではバックラッシュ値が分からなくても良い

正確なバックラッシュの値を計測するのは難しいようです。これを解決するのがオーバーシュート法です。オーバーシュートは文字通り、指定した値だけ行き過ぎて、そして同じ値だけ戻ってくるやり方です。オーバーシュートの値は、実際のバックラッシュ値より大きければ、どんな値でもかまいません。ただし大きすぎると時間が掛かることになります。

いつも参考にしているCuiv, The Lazy Geekさんのビデオを参考に、オーバーシュート値を150にしてみました。この値はINまたはOUTのどちらかに入れれます。

梅雨の合間に、これでオートフォーカサーを動かしてみました(Cuivさんのビデオでは実演まではやっていませんでした)。

これまでで一番きれいな近似曲線になりました。これでいっそう正確なピント合わせができそうです。

これから

ε-130Dのガイドカメラを、焦点距離を長くするためにタカハシのGT-40に変更しました。しかし、ガイド鏡と主鏡のずれが頻繁に起き、星像全体が流れるようになりました。これまではミニガイドスコープを鏡筒に直接取り付けていたのですが、GT-40は鏡筒バンドに取り付けたためのようです。バンドをあまり強く締めるのもためらわれ、バンドと鏡筒の間に薄い滑り止めゴムシートをいれて試してみようと思います。

コメント