StarNetとStarXTerminator
PixInsightのプロセスとして組み込んでスターレス画像を作るStarNetでは、輝星に格子状の模様が現れることに気づいていました。そこで、話題になっているStarXTerminatorのトライアル版を試してみました。上がStarNet、下がStarXTerminatorのダイアログボックスです。
元の画像
Borg71FLとASI 533MCで撮影したすばるの、ストレッチした直後の画像を使いました。
スターレス画像
左がStarNet、右がStarXTerminatorの拡大画像です。
StarNetの輝星の中心に、格子状の模様があることがわかります。一方StarXTerminatorには格子模様はありませんが、よく見ると指で押し広げて消したような、不自然な跡があります。どうも騙されたようで、釈然としません。
スターマスク
左のStarNetには、やはり星の中心に格子模様があるだけでなく、星が暗くなっており不自然です。一方右のStarXTerminatorは、自然な星像になっているように思えます。
スターレス+スターマスク
二つの画像に何の処理も加えないで、そのままPixelMathで合成した、同じ場所の画像です。
どちらにも不自然な模様は見えません。ただ、右のStarXTerminatorが明るく仕上がっています。海外のサイトでは、StarXTerminatorの方がノイズが多くなるという報告がありますが、このような元々ノイズの多い画像では、その違いは感じられませんでした。
なお、StarNetのスターレス画像に強調処理を加えた後で、スターマスクを合成しても、不自然な模様は見えませんでした。しかし、StarNetのスターレス画像とStarXTerminatorのスターマスクを交差合成すると、全体にノイズがひどくなり、とても使える状態ではなくなります。
画像の別の場所で比較
左のStarNetのスターレスには格子模様、右のStarXTerminatorのスターレスには、不自然な消し跡があります。
左のStarNetのスターマスクには、格子模様が現れるだけでなく、星像の周辺部でノイズがひどくなるようです。合成した画像は、右のStarXTerminatorの方が明るくなります。これがノイズが多くなったためかはよく分かりません。
合成した結果はそれほど変わりませんので、どちらでも実用上は問題ないといえます。しかしStarNetの格子模様を見るのは精神衛生上良くないような気がしますし、スターマスクも不自然です。ネットで調べると、どうも格子模様の回避策はないようです。また、私の2GBしかない古いGPUでは、StarNetの実行にひどく時間がかかります。StarXTerminatorの方が半分以下の時間で終わります。StarXTerminatorに59.95ドルを払うかどうか、これから考えてみます。
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