ナローバンドの組み込み
なんとかナローバンドをブロードバンドのチャンネルに組み込もうと、PixInsightのNB-RGB COMBINATIONスクリプトを試しましが、うまく行かなかったことは、過去のブログに書きました。
そこで、Adding Ha to Red or Luminance DataというYouTubeのサイトを見つけ、そのとおりにやってみました。次は、Ha(108分)、OIII(45分)、R(74分)、G(56分)、B(44分)のデータで処理した、オリオン座の燃える木と馬頭星雲です。
時間が足りないのでノイズも多く、無理やり仕上げています。また、SIIは輝星のハローがひどく、どうにも使えませんでした。
HaをRに、OIIIをGとBに組み込む
Adding Ha to Red or Luminance DataはJames Lambさんの動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=1Wd7VxpMCH4
HaにあるRの情報を取り除いて新しいHaを作り、それを使ってRに組み込むということのようです。計算式は難しくはないのですが、HaとRは、ゲインも撮影時間も異なるため、パラメーターは試行錯誤して決めるしかありません。James
Lambさんは、S1とS2という二つのパラメーターを使うように計算式を単純化しています。HanewはHaからR情報を取り除いたもの、RnewはHanewを組み込んだRです。
Hanew = Ha - R * S1
Rnew = R + (Hanew - med (Hanew))
* S2
S1 = 0.25, S2 = 1
上の左がHa、右がRです。右下のPixelMathで次のHanewが作られます。
これでよいのかどうかはわかりませんが、これを使って上の計算式でRnewを作ります。もともとのR(左)とRnew(右)を比較すると、確かにHaの効果が見て取れます。
今度はOIIIを使って、新しいGとBを作ります。ただし、二つのパラメーターをそのままは使えません。例えばGではS1 = 0.05、BではS1 = 0.036と微妙に変えています。
RGB合成
上で作った新しいRGBを、Gを基準にしてLinearFitを使い、背景の明るさを同じにします。合成したRGBは色合いが自然に思われます。少なくとも、NB-RGB COMBINATIONを使ったときのような、めちゃくちゃな色にはなりませんでした。
元のRGB画像(左)と、このNBRGB画像(右)を比較してみます。わずかですが、明らかにコントラストが高くなっています。
その後は、Ha, OIII, R, G, B全てをインテグレーションした画像をLとしてLRGBを作り、Curvesで強調します。このあたりは加減が分からず、どうしても派手になってしまいます。
これから
このやり方は、パラメーターの選定に時間がかかるものの、うまくいくようです。輝線星雲については、全ての対象で使っていこうと思います。
なお、タカハシe-130Dの主鏡は、側面の調整ネジをほんのわずか締めては、主鏡を動かすことを繰り返し、なんとか撮影中でも光軸は動かず、星像も丸くできるようになりました。軽く振っても主鏡は上下に動かないが、底から手で押すと、上に動く、という程度が良さそうです。次の右の状態にして、落ち着きました。
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