ようやく引越し先で撮影ができる

横浜市から東京都足立区に引っ越し、環境がかなり変わりましたので、それに合わせて撮影スタイルも変更しました。団地の1階で、南側ベランダは電線のために撮影不可となりましたので、外で撮影するしかありません。機材をカートで運ぶことも考えましたが、準備と後片付けに時間がかかりそうで、かついで持ち出すことにしました。歩いて数十歩の団地内の公園からということになります。そうすると、

 ・重いタカハシe-130Dはしばらくお蔵入りし、Askar FRA400のみにする
 ・撮影時間が限られるので、183MMを止めてOSCの533MCのみにする
 ・光害がひどいので、L-eXtremeフィルターを導入する
 ・ノートPCから、低消費電力で機動性に優れるミニPC+LANに完全移行する

ということになりました。

北も南も見えないが東と西はなんとかいける

ということで極軸合わせは、比較的視界が広い西の空で、N.I.N.A.3 Point Polar Alignmentプラグインを使って行い、なんとか見える東の空のはくちょう座網状星雲NGC6992を撮影してみました。キャリブレーション後、簡単にストレッチして、Curvesで強調しただけです。


撮影時間は1
時間弱ですので、ノイズが多くて無理に強調していますが、ひどい光害地でも、L-eXtremeフィルターでなんとかなりそうだということがわかっただけでも大きな収穫でした。撮影データは次のとおりです。

・日時:202272221:0022:30
・場所:足立区 団地内公園(Bortle 8-9, SQM 18.07)
・撮影機器: Askar FRA400、ZWO ASI 533MC Pro(0度冷却)、
      L-eXtreme
フィルター、ASI 290MM-miniZWOミニスコープガイダー、
      ZWO
オートフォーカサー、AZ EQ5 GT赤道儀+
      Beelink U59
ミニ PC、GL.iNet GL-MT300N-V2ルータ、
      Fire HD 8
(モニタ)、FlashFish ポータブル電源(45000mAh
・撮影内容: ライト120秒X35枚(処理に使用したのは29枚)、フラット25
・撮影・画像処理ソフト:N.I.N.A.+
PixInsight


これから

目標は一つの対象に20時間以上をかけることです。少しでも時間を見つけて、取り組んでいきたいと思います。

このような構成でも、椅子などを含めた機材の重さは23kgほどになります。老体にはきつくなっています。今年の1月に注文したZWO AM5赤道儀が到着すれば、ここから5kgほど少なくなるはずですので、楽しみにしています。今回はガイドエラーも大きかったため、その原因を探るとともに、AM5でどの程度改善されるのかも検証してみたいと思います。

※追記(2022/7/24)

さきほど、評判の良いNoiseXTerminatorを購入して使ってみました。これまでのどのノイズ処理よりも自然で強力だと思いました。なお、星像が小さくなっているのは、ストレッチにGHSを使ったためです(のはずです)。


なお、すでにStarXTerminatorを持っているので割引があり、$59.95が$39.95になりました。

※追記(2022/7/25)

RGBのうち、ノイズの多いBを捨て、RGでHOO合成をしてみました。

・StarXTerminatorで星雲と星を分離
・星雲をRGBに分解し(Bは捨てて)、次の式でHOO(RGG)合成
    R = Ha
    G = ((OIII*Ha)^~(OIII*Ha))*Ha + ~((OIII*Ha)^~(OIII*Ha))*OIII
    B = OIII
 ・SNCRで星雲と星の緑を削除
 ・Curvesで星雲を強調
        RangeSelectionマスクで明るい部分だけを特に強調
 ・DarkStructureEnhanceで星雲の暗い部分のコントラストを上げる
 ・星雲と星を合成


ブログの写真では分かりにくいのですが、このやり方だと無理に強調しなくても良く、最も自然に見えるような気がします。

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