カメラ冷却ファンの振動軽減

例によってCuivさんの次の動画を見ていて、冷却ファンの振動で画像が悪化する場合があることを知りました。

https://www.youtube.com/watch?v=3ZgyB5_Xfnc

ここで引用されていた
Cloudy Nightsの投稿をたどり、振動を測定して、それを軽減する方法を試してみることにしました。この投稿では長焦点の鏡筒で問題が起きるとのことでしたが、私のような短焦点の鏡筒(400mmAskar FRA400)でも、センサーが1インチですので(ZWO ASI 533MC)、フルサイズに換算すると1,000mmほどになりますし、全体の構成が軽量ですので、同じように問題になるのではと考えたからです。

ファンの振動測定

最初にスマホのアプリを使って、ファンの振動を測定してみました。使ったのは次の「maruar振動計」です。

スマホを次のようにカメラに載せて、ファンの回転なしと回転ありの状態で計測します。


最初にファン回転なし(1分)、次に回転あり(1分)の計測結果です。

単位はメルカリ震度階級(MMI)の加速度cm/s2とのことですが、理系オンチの私にはどうもピンと来ません。ファンが回転していないときでも0.9cm/s2程度の揺れがあるとのことですが、本当でしょうか。ファンが回転すると2.2程度に上がります。手で持ってもかすかな振動を感じますので、こちらは信頼性がありそうです。

ワッシャーを厚めのシリコンに変えてみる

標準では金属製のワッシャー二つに、小さなオレンジ色のシリコンワッシャー(厚さ1.5mm)が挟まれています。

金属製のワッシャーを外し、これを大きめの透明なシリコンワッシャー(厚さ2mm)に変えてみます。


なお、この状態ですと透明なシリコンワッシャーがファンと接触しましたので、後でカットしています。この測定結果が次のようになります。

多少良くなりますが、数値は1.8前後であり、30%ほどしか改善していません。ファンと筐体が金属のネジでつながっているのですから、当然といえます。

ゴムのマウントを使う

Cloudy Nightsでは、金属製のネジの代わりに、次のシリコンゴムのマウントを使っていました。


こちらの方がファンにしっかりと固定されて良さそうですが、配送に時間がかかりそうでしたので、次の製品で代用してみました。


これを次のように組み合わせ、最後にはみ出た下の部分をハサミで切ります。はみ出していると、放熱フィンに接触して、振動がかなりひどくなります。


その結果、ファンの回転時でも1.2から1.3程度と、大幅に(75%ほど)改善されていて、効果は絶大です。 

これから

撮影結果に良い影響があるかどうかは分かりませんし、それが検証できるかどうかについても確証はありません。しかし、少なくとも悪影響はないはずですし、ファンの振動がこれだけ減っているという、精神的な安定剤の役割は果たしそうです。

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